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2006 03,28 01:23 |
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一万ヒットを記念して何か企画をやろうと思い立ち、いろいろ考えた末、前々からやりたいと思っていた作業風景の公開をすることにしました。
ということで、今のトップ絵がどうやって描かれたか。その手順をスクリーンショットを用いて紹介していきますね。 ただし、前置きとして。 これは別にCG講座というほどのものでもないので、ここで私が紹介してるやり方を模倣したからといって絵がうまくなるかといったら、ビミョ~です(汗 書店に行けばそれ関係のハウツー本の類がありますし、某ニュー○イプなどではプロで活躍されているイラストレーター様の技法を公開してるコーナーなどもあります。本気でCGの技法を学びたい人などはそれらを参考した方が幸せです(笑 あくまでこのブログでやってるのは「ふ~ん、この絵ってこういう風に描いてんだ~」程度に舞台裏をみて楽しんでいただくぐらいのものなので。そのことを踏まえて見ていただけるとありがたいです。 それでは、つまらない前置きはこの辺にして。実際にトップ絵のメイキング風景を見ていきましょう! *** ■アナログ作業(ラフ→クリーンナップ→線画→取り込み)
CGを描く場合、いろいろなやり方がありと思いますが、私の場合は線画まではアナログによる手描きによって描いたものを取り込んでいます。 これは個人的に手描きの方が好きだから……と思わせて。 本質的な理由は私がデジタルだとからっきしダメだからだったりします(汗 塗りはともかく、線画からデジタルで描くのはホント駄目なんです。一度あるお絵かき掲示板に描こうとしたときなどは「見苦しいからやめれ」と止められたぐらいですから……。 まあしかし。アナログで描くのが好きなのは本当なので、デジタルで描けるようになってもスキャナーは使うと思いますが(笑 さて。 そういうことでまずはラフ画です。 B5サイズのマンガ原稿用紙に愛用のシャープペンで全体的なデッサンを取り、構図に注意しつつ全体のディティールを描き込んで行きます。 この段階では、線を整えることよりも勢い重視なので、とにかくグイグイ線を引っ張っていきます。また今回はデッサン本と睨めっこしながらボディライン(骨格、肉付き)を何度も修正したりしてましたね。 これは毎度のことですが、原稿を回転させたりひっくり返して裏から透かしてみたりして納得がいくまでバランスを直します。実はデジタルが苦手なのは、この原稿用紙透かしてみるのができないことが理由だったり(笑 次に、ラフ画をトレースしながら全体の線をクリーンナップ(整理)して行きます。 ラフの味を残しつつ、線をスッキリまとめます。この段階でラフでは曖昧だった細部のデザインをしっかりと描いていきます。 特に目や髪などはキャラの表情を決める重要なパーツなので、気合を入れて描き込みます。また、この次点でPCに取り込んだ後色がつくことを踏まえながら線を引きます。 ここまでで下書きは終了です。今度はこれにペン入れをして線画を完成させます。 アナログで描く場合とは違って、CGでやる場合は実はペン入れをしなくても大丈夫なのですが、私の場合はペン入れしたものを使った方がその後の作業が楽なので(スキャンや線画修正ほか、アニメ塗りなので主線がしっかりしている方が塗りやすい)、しっかりと仕上げるものはGペンでペン入れするようにしています。 ペン入れのさいは、ただ下書きをなぞるのではなく、より滑らかな線になるようタッチに気を使います。……へタレてるので全然きれいにペンが入れられてないのですがorz 最後に消しゴムをかけて原稿用紙での作業は終わり。全部アナログでやる場合はこの後ホワイトで修正したりしますが、CGの場合は取り込んでからでOKです。 画像をスキャナーを使ってPCに取り込み、フォトレタッチソフトで開きます。 私の場合はフォトレタッチソフトはopenCanvas3Plusというものを使用しています。 スキャニングの時についた細かいゴミや、ペン入れ線のはみ出し部分などを修正したら、レベル補正やコントラスト調整で主線をはっきりさせます。 その後「色域選択→選択領域を新規レイヤにコピー」して線画抽出作業は終わりです。 いよいよこの線画を使って色塗りに入ります。 ■カラー作業(下塗り→影→ハイライト→仕上げ) まずは色を塗り始める前に、一番下に緑色のレイヤーを作ります。 他所のCG講座で見かけて以来このやり方をしているのですが、こうすると塗り残しやハミ出しが一発でわかるので便利です。 またカラーに線画をなじませるため、線画を乗算レイヤーに変えます。 ここから本格的に塗りの開始です。 私の場合はキャラはまず肌から塗っていきます。 通常レイヤで肌の色を塗り、乗算レイヤーを重ね影を入れます。 また肌はペンウインドウ上から2番目の水彩ツールを使って、微妙な濃紺を出すようにしています。 ペンを通常に戻した後、今度は髪を塗っていきます。はみ出してる部分は上に他の色を通常レイヤで重ねれば消さなくても大丈夫です(レイヤ重なれば見えなくなるので)。 ちなみに、髪の影は手前と奥でふたつのレイヤに分けて作業してました。その方が楽なので。 この手のロングのキャラはとにかく髪を塗るのが大変で、毎回途中で挫折しそうになります(笑 チャットやネットサーフィンなどで適度に気分転換しつつ、ひたすらコツコツ塗ります。 髪で疲れた後は、大抵目に色を入れていきます。 目に色が入るとグッとモチベーションも上がるので♪ 目は「白目→白目の影→目玉ハイライト→目玉基本色→目玉影」の手順で塗っていきます。 目玉の基本色は乗算でやっているので、目玉ハイライト(黒目の下の明るい部分)は基本色を乗算しない部分になります。目玉の影(上の濃くなっているところ)はエアブラシツールで黒を乗算レイヤで吹き付けて濃紺を作ります。 これで生身の部分は一通り終わりましたね。 次は服や小物を塗っていきます。 これも基本は肌や髪と同じで「通常レイヤ:基本色→乗算レイヤ:影」です。一番面積の大きい白いスーツに色が入ったことで、完成に近づいてきましたね。 同じように胸元のリボンやスーツの黒いラバー部分、手のリングなどに色を付けていきます。 スーツの腰の部分は初めは白の予定でしたが、塗りの段階で黒に変えました。この方が画面が引き締まっていいカンジになったと思います。 こんなカンジで塗ってるときはその場のフィーリングで色決めてます(笑 これで一通り全体を塗り終わりましたが、これだけではまだ「塗っただけ」ですね。 ここから仕上げとしていろいろ調整をしていきましょう。 通常レイヤを追加し、エアブラシツールを使い白で髪や服のハイライトを作っていきます。 こうしたハイライトは以前はペンで描いていたのですが、最近ではもっぱらブラシでやってます。この方が早いし、いいカンジでグラデーションが出せて楽でいいです。より効率的な手法を見出していくことも、能率を上げる意味で重要ですね。 さあ、ハイライトがつく事でなんとなくのっぺりしていた髪や服に質感が出てきたでしょう? さらに今度は顔を細かく塗りこんでいきます。 口に色をつけ、エアブラシでピンクを吹きつけ唇にほんのり色つけていきます。同様に頬にほんのりと朱を差し、血の通った生命感を出していきます。 目にもエアブラシで白を使い、ハイライトを入れました。アナログで仕上げる場合は線画のときにハイライトも描いてしまうのですが、CGでやる場合はこうやって後から目にハイライトを入れています。 手を加えることで大分表情が生き生きしてきましたね。どこがどの様に変わっているか、上の目を塗っているときのショットと見比べていただけると分かりやすいと思います。 さらにハイライトのときと同じやり方で、肩の下や髪の体の影になる部分など、影が濃くなるところに黒を吹き付けていきます。 明るいところと暗いところにグラデーションで出て、全体に立体感が出てたのではないでしょうか? 上の一旦全体が塗り終わった段階のものに比べ、グッと絵が引きしまりましたね。 ここで終わりにしてもいいのですが、こっから最後の仕上げとして全体色調調整をします。 肌の色、スーツの白、目の色などを微妙に調整しました。こうしたほんのちょっとの違いが結構印象を変えたりするので、最後まで気を抜けません。 一番下の緑のレイヤーを消し、全体の色調を納得がいくまで確認し終えたら完成です。 完成~。 あとは画像サイズを縮小してやれば、サイトにアップするイラストの完成です。今回のこの絵は1451×2000ピクセルで作業していましたが、これを40%ほどに縮小し文字や泡を追加しました。 一枚のイラストの出来上がり~、パチパチ。 縮小前のデータを保存しておけば、後から背景を追加したり加工は自由自在です。 こうしたところがCGの便利なところですね。 *** さて、一万ヒット企画いかがでしたでしょうか? ネットサーフィンの合間に楽しんでいただくことができたら幸いです。 PR |
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